グスクにある神社 @伊祖グスク

コッコたけぞう

2021年08月14日 20:00

戦前、沖縄の神社は日本政府に無理やり建立させられたと思っている人が多いですが、実は逆
日本人として日本人らしく神社に参拝したいと願った沖縄県民が、日本政府に御嶽・グスクを神社として認めてもらうために、何かしらの記念日にかこつけて、神社の体裁をどんどん整えていきました。
昭和初期頃の話。
(もちろん前段として、明治政府による侵略があったことは忘れてはならない)



写真は浦添市の伊祖グスク(伊祖神社・英祖之宮)
地元の人がペルーから帰国した記念として、寄付金を奉納していることが石碑からわかります。



沖縄県民の努力の甲斐あって、昭和18年に御嶽・グスクを神社として認可する法案が可決。
同19年に施行されますが、間もなく敗戦。
沖縄に神社が定着することはありませんでした。

今でも伊祖グスクのように神社の体裁を保った御嶽・グスクはそこそこ存在し、「〇〇神社」や「〇〇宮」などとも呼ばれていますが、本土の神社庁に属しているわけではありません。
そして、現代の沖縄人が、神社と認識しているわけでもないです。

今でも鳥居は建てる、神社とも呼ぶ。
でも神社ではない。
沖縄の不思議。



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