今帰仁グスクは難攻不落か?

コッコたけぞう

2021年09月12日 14:00

グスクとはなにか?
という論争の中で、琉球諸島に約300あるグスクの内8割以上が正体不明ということで議論されてきましたが、一部は確実に城であることは誰もが認めています。
世界遺産に指定された5グスクはその「城」に含まれる訳ですが、

果たしてどこまで防御性を意識して築かれたのだろう?

と疑問を持ってしまうグスクがあります。
今帰仁グスクです。

今帰仁グスク大隅

琉球を統一した尚巴志が攻めあぐねたという伝承などから、
今帰仁グスクは「難攻不落」
というイメージを持っている人がほとんどではないでしょうか?

しかし、私としてはどうにも納得できないところがあります。
その最大の理由がこれ(↓)


今帰仁グスクのすぐお隣にあるクバ御嶽。
写真は今帰仁グスクの主郭から撮ったものです。
クバ御嶽がよ~く見えます。

今帰仁グスク城内からクバ御嶽がよく見える
ということは、、、
クバ御嶽からも今帰仁グスク城内がよく見える
ということ。


クバ御嶽頂部から見た今帰仁グスク

城内丸見えです。
攻めてきた敵がこの山を占拠すれば、城の中の状況は筒抜けになってしまいます。
見れる側のストレスも計り知れないでしょう。

防御を考えて城を築くとき、果たしてこのような場所をわざわざ選ぶものでしょうか?
今帰仁グスクがこの場所に築かれたことには、もっと宗教的な意味、すなわち、支配者が聖地に君臨して祭祀を独占するという狙いが大きかったのではないかと想像しています。

とはいえ私は城の専門家ではありません。
詳しい方がいらしたら、城内丸見えの城に防御性がどこまで期待できるのか教えていただきたいです。




お城・史跡ランキング



関連記事